最近、「ChatGPTでパーソナルカラー診断ができる」と話題になっていますよね。
面白そうなので私も試してみました。
私は10年近くパーソナルカラー診断の仕事をしていて、これまで多くの方の“似合う色”を見てきました。
だからこそ、「AIがどこまで見抜けるのか?」と興味があったのです。
ただ、実際に「ChatGPTで診断してみたけれど、いまいちピンとこなかった」「結局どの色が似合うのかわからない」と感じて、プロの診断に来られる方が増えているのも事実。
今回は、AI診断とプロ診断の違い、そして実際にご来店いただいたお客様のエピソードを交えながら、本当に似合う色を知る価値についてお伝えしますね。
最近話題の、ChatGPTでパーソナルカラー診断ってどうなの?
ChatGPTに自分の写真をアップして、以下のプロンプト(ChatGPTに対する指示や質問)を入力。
【前提】
・写真から私の肌の色、髪の色、瞳の色、顔全体の印象を読み取り、4シーズン分類または16タイプ分類で診断してください。
・自然光または明るい室内で撮影された、すっぴんまたはナチュラルメイクの写真を使用しています。
#出力形式
以下のフォーマットに沿って出力してください。
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【診断結果】
あなたは〇〇タイプです
【理由】
・肌の色味
・髪の色と質感
・瞳の色と印象
・全体的な印象
すると、ChatGPTからこんな回答が返ってきました。
【診断結果】
あなたはサマータイプ(ブルーベース・ライトサマー寄り)です
【理由】
・肌の色味:明るめでややピンクみがあり、青白く見える傾向があるためブルーベース。黄みより青みによる透明感が感じられます。
・髪の色と質感:ダークブラウン~ソフトブラックで、ツヤ感よりもややマットで、重たさが出にくい柔らかい質感。
・瞳の色と印象:黒に近いダークブラウンで、白目とのコントラストが強すぎず、柔らかく優しい印象です。
・全体的な印象:コントラストが控えめで、ふんわりとしたソフトな雰囲気。サマータイプ特有の、上品で繊細な印象をお持ちです。
おぉー、当たってる!
と思いました。
特に、瞳と髪の分析はぴったりでした。
ただし、「似合わない色」をすすめられることも
もう一枚の別の写真では、あまり似合わないと自分で感じている色を「似合います」と判定されました。
その色は、いわゆる“スプリングタイプ向け”の黄みの強いグリーンやベージュ。
私が着ると肌がくすんで見えたり、色の方が悪目立ちする色です。
それでも、ChatGPTは「似合います」と。
たぶん、肌のトーンや服の影響をAIが補正しきれなかったのでしょう…。
ChatGPT診断のメリットとデメリット
メリット
・自宅で気軽に試せる
・ある程度の方向性がつかめる
・ファッションやメイクに興味を持つきっかけになる
デメリット
・まれにウソを伝えられる(あたかも本当のように。)
・照明環境や写真の見え方、服の色によって判断がズレる
・ドレープを当てての髪・肌・瞳の、質感、明暗、透明感などの微細な変化は、正確に把握できない
ChatGPTは、知識が人よりはるかに豊富。診断結果は、その知識を総動員して写真と照らし合わせていると思います。ですが、知識はあっても、まだ”理解”することはできないのです。よって、現時点では、微細な変化を正確には把握できないのです。
プロ診断を受けたお客様のリアルな声
ここからは、実際にプロのパーソナルカラー診断を受けた方の声をご紹介します。
「ChatGPTでスプリングって出たけど、どうしてもしっくりこなくて…。プロに見てもらったら、実はブルベ夏タイプで、着慣れていたベージュが似合ってなかったことに気づきました!」(30代・会社員)
「ずっと自己診断してきたけど、結局どれも『まぁまぁ』。プロに診てもらって、はっきりと『この色は絶対似合います』と言ってもらえたのが心強かったです。」(40代・主婦)
「ChatGPTでサマーと出たので、明るくてブルベの服を買いました。けれど、何となく合ってない気がして…。プロに見てもらったら夏でしたが、自分で明るすぎる服の色を選んでいて、それが夏の色ではなく、冬の色を選んでいたことに愕然としました。教えてもらうまで気づきませんでした。」(20代・会社員)
「自己診断でスプリングだと思っていたけど…」実際のエピソード
先日お越しくださったYさまは、来る前からご自身でたくさんの情報を集めていたそう。
ChatGPTを使った診断や、スマホアプリでの無料診断でもスプリングタイプとの結果。ネット上の特徴にも思い当たる節があり、「私はきっとスプリングなんだ」と、すっかり思い込んでいたとおっしゃっており、お洋服やコスメも、スプリングのオレンジや黄色を数点お求めになっていました。
けれど、実際に診断が始まり、ドレープを一枚ずつ当ててみると…少しずつ、その思い込みが揺らいでいきました。
春のビタミンカラーを顔まわりに当てたときには、肌の色が黄ぐすんで見え、口元のシワも目立っていました…。
一方、サマーの淡くくすみがかったブルーベースの色を当てた瞬間——
Yさまのお肌がふわっとなめらかになり、お顔に立体感が生まれたのです。
鏡を見たYさまが小さく「あ、こっちの方が…なんか、いいかも」とつぶやいたときの表情。
それは似合う色が本来の魅力を引き出した瞬間でした。
「オレンジ系のリップを塗ると、なんだか疲れて見えてた理由が分かりました。モーヴピンクの方が、こんなに若々しく見えるなんて」
そう笑ってくださったYさま。今ではメイクもお洋服も、サマーさんらしい、透明感とやさしさを引き立てる色が定番になったそうです。
自己診断やAI診断は、気軽に楽しめる便利なツール。けれど、実際に色布を顔に当て、色ごとの“顔映りの違い”を目で見て体感する経験は、まったく別次元です。
「なぜかしっくりこない服があった」
「選んだ色なのに、なんだか自分が老けて見える気がする」
そんな小さなモヤモヤの正体を、目の前で見える化してくれるのが、ドレープを使ったパーソナルカラー診断の醍醐味です。
プロ診断ならではの“納得感”と“再現性”
プロによるパーソナルカラー診断では、以下のような体験が得られます。
・ドレープを使うことで、人が感じる違和感や微細な変化を感じられる(口元の影、シワ、表情等)
・似合う色だけでなく「なぜ似合うのか」をわかりやすく解説してもらえる
・服選び・メイク選びへの応用まで提案してもらえる
正直、AIは、一人ひとりの微妙なニュアンスや、鏡を見たときにしかわからない微細な変化まで汲み取るのはまだ難しい段階です。
「また似合わない服を買って、クローゼットの奥にしまいっぱなしになったら…」
そんな後悔、もうしたくないですよね。
プロのパーソナルカラー診断は、ただ色を分類するだけではなく、
いろんな色を試しながら、「これはいいかも」「ちょっと違うな」を繰り返していくもの。
あなたの魅力を引き立てる似合うまで丁寧に見つけていくので、「この色が着たいな」と思え、それが徐々に自分に自信をつけてくれます。
まとめ:AI診断はきっかけ。本当の魅力はプロと一緒に見つけよう
ChatGPTのパーソナルカラー診断は、ファッションに興味を持つ最初のきっかけとして、とても良いものです。
ただ、「これで合っているのかな?」「本当に似合う色が知りたい」と感じたら、ぜひ一度、プロの診断を受けてみてくださいね。
手に入るのは、一時的なアドバイスではなく——
あなたらしさを支えてくれる一生もののファッションの道しるべ。
一人ひとりの、あなたにしかない魅力を引き出すのが、プロ診断の大きな役割です。
慶子のパーソナルカラー診断は納得感のある診断と、日々のファッションやメイクに活かせるアドバイスを、丁寧にお伝えしております♪